うさぎやCAFE
平成27年、紫陽花の美しい季節に暖簾をあげました。
和菓子屋「うさぎや」の餡のおいしさをもっと知っていただきたくて、
作り立てを味わってもらいたくて・・。
そんな思いをようやく叶えることができました。
また、所々に「ハワイ」のエッセンスを織り込んでいることも、
今回のカフェの成り立ちには欠かせない端緒となっています。
おいしい餡のデザートとお茶をご用意してお待ち申しております。
「うさぎや」の新たなる第一歩です。ぴょん!
うさぎやとは?
どらやきが有名な和菓子屋で、大正2年、初代の名を冠した最中を看板商品に創業しました。
現在、担うのは4代目当主です。
うさぎやでは、和菓子ひと通りをそろえており、どらやき、最中、羊羹、上生菓子、焼き菓子・・
どれをとっても「餡」の味あってこそのお菓子となります。
餡は、職人が経験と勘とで、丹誠込めて作り上げます。
その炊き方はもちろん、精神を100余年に渡って、受け継いできました。
その餡を用いた季節ごとのデザートをうさぎやCAFEではお召し上がりいただけます。
うさぎやのこだわり
うさぎ屋の餡づくり
北海道十勝産小豆に限る
うさぎやの餡は、甘みがさっぱりとして、豆の香り豊かなのが特徴です。
この風味を決定づけるのは、十勝産の小豆。
十勝は、寒暖差の激しい火山灰地で、小豆栽培に適した土地。
夜ともなれば冷え込みも厳しく、日中の太陽の下で育まれた旨味をぎゅっと抱え込み、おいしさを一日一日凝縮させていくというわけです。
張りや艶など、品質の高さは、この十勝産に適うものはありません。
また、なによりおいしい餡を炊くには、均一な豆で食感を損ねないことが重要。
豆はまず収穫地で選り分け、次に穀物商が手選りし、さらに職人が浸水させたなかからも未熟豆を選りわけます。
格別な風味というものは、こうした手間の積み重ねに支えられているのです。
秘伝などなく、真摯に、丁寧に
餡炊きにはじまり、餡炊きに終わるほど、餡作りは、うさぎやの要。
しかしながら、餡作りに秘伝など大層なものなどなく、いわば酒造りの杜氏のように経験と勘に頼り、伝承してきたものです。
餡作りは、炊く前日に小豆を水に浸すことから始めます。
この浸し加減も味に大きく差を生むもので、気温や湿度によって微妙に水温や時間を変えます。
大釜に小豆を入れ、水量を調整しながら炊いていきますが、
粒餡の皮を感じさせないのが、うさぎやの餡の風味の特徴で、これは蒸らし方によるものです。
最後に砂糖を投入して甘みをつけますが、そのときの餡の煮えたぎる様子は、もうまさに鬼気迫る職人の勝負の現場。
炊きあがった餡というのは、凄まじい試練を越えてこそ得られた穏やかな表情をして、艶となめらかさを讃えています。
そうして、餡として完成するのは炊き上げた二日後のこと。
寝かせて、餡の味を馴染ませます。
この際もまた、炊き上げたときの餡の水分量の微妙な調整によって、通年にわたり、変わらぬうさぎやの餡の味となるように仕上げているのです。
最後まで気は抜くことはありません。
こうして、うさぎやの餡の風味は代々守られてきました。
ハワイウォーター
うさぎやの餡とともに、ハワイウォーターの天然水がなければ、うさぎやCAFEが生まれることはなかったかもしれません。
まさに水の威力。
このハワイウォーターには餡のおいしさをさらに魅きたててくれるチカラが在るのです。
出会いは、ハワイの日本領事館に招かれたことに始まります。
うさぎやが、ここ数年間ハワイのアラモアナセンターで、作り立てのどらやき販売をしていた経緯から、
日本領事館でどらやきと日本のお茶でおもてなしをする機会を得たのです。
そうして、お茶を淹れる水をと探して巡り会ったのが、ハワイウォーター。
この素直な口あたりといい、喉越しの柔らかさに、魅了されてしまいました。
水質は超軟水。
水源は、ハワイの地下200メートルにあり、ハワイの高い山々に降った雨水が、長い年月をかけて濾過され、地中の奥深くに蓄えられたという天然水です。
それをさらに、分子レベルにまで濾過させたのがこのハワイウォーター。
水の分子が細かいため、体内吸収もよく内蔵への負担もかけないのも特徴。
なにより、茶葉や珈琲豆から味を引き出したり、豆や米をふっくらと炊き上げることにも長けた性質を備えています。
こうして、ハワイウォーターは、うさぎやCAFEの立役者的存在ともなったわけです。
狭山茶
うさぎやCAFEで召し上がっていただくお茶には、
同じ関東の地で育まれてきた味わいが最良と思い、香り高く、色艶よい狭山茶を選びました。
自家製造・加工を営む奥富園15代目との出会いによって、うさぎやCAFEのオリジナルブレンドも完成。
新鮮な茶葉で、煎茶・ほうじ茶・玄米茶の3種類を拵えました。
一見、手軽なティーパックですが、風味は本格派です。
乳製品
毎秋、小豆の収穫時期に合わせて、北海道の生産者を訪ねるのは、うさぎやの職人たちの恒例行事。
数年前、紋別で有機農法に注力した酪農を営む、ノースプレインファームとの出会いに恵まれました。
乳製品を製造するための素材へのこだわりや、丹念に愛情深く取り組む精神は、うさぎやが日々餡作りに向き合う心意気と同じ。
互いに、味わいも見事に奏で合い、餡の風味の可能性をさらに引き出してくれます。
そんなメニューも、うさぎやCAFEでは幾つか誕生しました。
鮒佐 佃煮屋
幕末の激動期、文久2年に浅草橋に創業した佃煮屋、鮒佐。
今も変わらず、商いはその場所でのみ、製法も一子相伝によるもの。
かまどで薪をくべ、秘伝のタレで煮あげる佃煮は、素材の旨味と醤油味が渾然一体となった、きっぱりとした江戸の味わいです。
鮒佐とうさぎやは、共に、先代同士が親しくもあり、
また、当代同士も互いに代々の味を受け継いできた店の在り方に思いも共感し、親睦を深め合う仲なのです。
鮒佐の佃煮は浅草橋の店でしか買えないのだが、カフェ唯一のご飯メニューでは、その佃煮が大役を果たしてくれています。
SHOP DATA
- 営業時間
- 9:00 - 18:00
- 所在地
- 110-0005 東京都台東区上野1-17-5-1階
- お休み
- 水曜日
- 電話番号
- 03-6240-1561
- URL
- http://usagiya-cafe.com